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宝石鑑別

暑い日が続きますねぇ。
今日は宝石を購入する場合の、宝石鑑別書の必要性について、至極簡単ではありますが書いてみます。
下の写真は厳密には鑑別書ではないのですが、鑑別書を作る元になるデータを調べてもらった結果を表示したものです。
二つともルビーの指輪ですが、見比べてみてください。
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(ここからは私が自店のブログに書いたものを引用させて頂きます。)
一目瞭然にわかるのが【鉛ガラス】の文字です。
一般の方には聞きなれないこの【鉛ガラス】ですが、どういったものかというと、一言で宝石を整形してしまってるということです。
左の鑑別書にも『通常、色の改善を目的とした加熱が行われています』とありますが、これは宝石自体が元々もっている美しさを、人的に引き出すエンハンスメントと呼ばれる手法で、ごく一般的に行われており、宝石の評価のマイナスにはなりません。
対して右側のルビーです。
こちらは元々、キズのある石の、そのキズの中に赤い鉛ガラスで埋め、透明度をあげて人工的に綺麗に見えるようにしてしまっています。
本来ならキズがあるので光がキレイに透過しないところが、鉛ガラスのおかげで透き通ったきれいな石に見えます。
こうなると宝石としての評価が格段に下がることとなります。
それはそうで、見栄えはキレイに見えても、本来は傷が多い石なので、きれいな宝石としての評価はできません。
また、超音波洗浄器や歯磨きのフッ素などでも鉛ガラスが溶け出す場合もあるようです。
知らずに販売などしてしまったらお客様の信用を失いかねません。
そのためにもこういった鑑別を付けて販売するということが重要になります。
該当のルビーのリングも、当店で取扱するときに、顕微鏡で見て、天然の石には見ないようなインクルージョン(内包物)が確認できましたので、お客様にも納得していただいた上で、価格を提示・お取引させていただきました。
宝石を買うというと、おそらく高額な買い物になるのでしょう。
見た目ではホントに綺麗な石に見えても、こういった整形がなされてる場合もあり得ます。
清水の舞台から飛び降りるよりも、石橋を叩いて渡るくらいの慎重さがあっても良いのかなとも思います。
しかしながら宝石は一期一会。タイミングを逃すと同じ石にはなかなかめぐり逢えません。
信用のおけるお店で、石橋を叩いた後に、清水の舞台から飛び降りれば、素晴らしいジュエリーライフが待っているかもしれませんよ。

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